おうち練習(貴金属加工)_35
こんばんは。
今日はおうちで簡単、甲丸リングを作りました。
材料と彫金道具一式とバーナーがあれば簡単に作れます。
材料
地金:銀950 2mm角 約60mm
銀ロウ:3分ロウ 1mm角
フラックス:耳かきスプーン1杯位
早速作っていきます。
まず地金を必要サイズ分カットします。(12号サイズ)
長さを決めて切ります。
リングサイズ+板厚+調整分((16.67mm+2mm)*3.14)+1mm=59.6mm位。
糸鋸で切ったら、両端を若干斜めに削って丸くします。
接合面を糸鋸で切って、出来る限りビッタリくっ付けます。
(今回切るのを忘れてしまいました…)
ロウ付けしていきます。
ロウ付け箇所にフラックスを塗って酸化被膜が出来ないようにします。
加熱して水分を飛ばしたら、銀ロウを置きます。
全体を加熱しながら赤くなり始めたところで、銀ロウに火を近づけます。
チュルっと溶けたら終わりです。
ロウ付けが終わったら希硫酸or同等品にいれて被膜を取ります。
接合面が少しだけズレてしまいましたが、これ位なら削って何とかなります。
まず内側のロウ付け箇所だけ削って、芯金に入れて真円を出します。
この時点でそれらしくなりました。
全体を荒いヤスリで削って形状を作ります。
ロウ付け箇所にスキマと凹みがあったので、窪んでしまっています。
接合面をビタっとくっ付けれていないとこうなってしまうので注意です。
今回のリングはココからが本番です。
甲丸にしたいのでケガキでラインを引いて、目安にして少しずつ削っていきます。
角を少しずつ削り落としていきます。
片側を削ったら、もう片方も削って左右対称になっているか都度確認します。
更に角を削って、角と角の間の角を削って…丸くします。
指馴染み部分の角も削ります、角があるとめちゃ痛いです。
形はほぼ完成。
1本3,000円の超硬ヘラを購入しました。
今までのヘラだと、使用前に砥石や研磨剤で傷を取ってから使用していましたが
めちゃめちゃ硬いので傷が付きにくいので、めんどくさがりの僕にピッタリです。
(ダイヤには負けるみたいです)
新品なのでもちろんツルンツルンです。
試しに内側に使ってみます。(ペーパーの800番で事前に削っています)
使用感はまぁまぁ。
ずっと楕円のヘラだったので、少し違和感と力加減が難しいですが、
目一杯力を込めましたが、銀には負けない硬さで傷は無し。
ペーパーとシリコンポイントを使って出来るだけ表面を整えます。
フェルトバフに研磨剤を付けてリングを磨きます。
…あまり綺麗にならなかったです。
が、良いのです。
今回は秘密兵器があります。
サテンフィニッシュバフ(細目) 180円です。
鏡面仕上げではなく、テクスチャを入れる事にしました。
サテン仕上げというのをネットでたまに見掛けていたので、気になって買ってみました。
柔らかいスチールウールの様な材質です。
使ってみます。
サッと当てたぐらいでツヤが0になりました。
実際にピンとが合っていないのですが、それでもツヤが全然消えてしまいます。
全体にかけてみました。
コレがいわゆるサテン仕上げです。
実際にはつや消しではなく、一定方向に細かな傷を入れたテクスチャです。
リングの内側に向けて模様を付けてみました。
地金で甲丸を作るのは相当大変です。
ワックスでは何度も甲丸リングを作っていますが、こんなに大変だと思わなかったです。
左右対称の丸になったと思っても、45度回転させると微妙に削った厚みが違ったりします。
0.1mm違うだけでも素人目で違和感を感じるので、難易度高め。
あと厚みですね。
幅2mmはそんなにですけど、厚みが2mmはかなり高さが出ます。
女性が着けることを考えると…練習なので良いです。
そしてテクスチャを入れるのは楽しいです。
ごまかしたりするのに使えそう。