ふみだむブログ

アクセサリー制作のスクールにて勉強中の内容をご紹介しています。

宝石鑑別基礎講座_3

こんにちは。

 

今日も大雨の時間を華麗にスルーして、傘をささずに帰ることが出来ました。

 

宝石鑑別の3回目です。

今回は、フルオライトシンハライトがお題です。

フルオライトは、フローライトや蛍石とも呼ばれているお馴染みの鉱物です。

蛍光反応を示す効果(FLUORESCENCE フルレセンス)から

そのまま名前が付いたらしいです。(スペル違ってたらすみません)

紫外線に当てると、蛍光します。

(ダイヤモンドも蛍光性を示しますが、日本で取引されている物は蛍光しないダイヤが

多いそうで、逆に好んで蛍光する物を探す方がいるらしいです)

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この親指大位のフルオライトを見ていきます。

硬度が4と比較的柔らかくて、木の年輪の様にパカッと割れる特性があります。

コレは若干研磨されたものです。


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左は、外の傷や割れを見ています。

柔らかいので角がダレまくりです、インクルージョンは拡大しないと見えないです。


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グググッと寄ると、粒粒のモヨモヨした液膜と呼ばれるインクルージョンが見えます。
天然石はコレが醍醐味です。

安価なのでアクセサリーに使われることがありますが、石に直接衝撃が加わると

非常に割れやすいので、ぶつけたりする時は金属部分にしましょう。

あっ、北半球で多く見つかるそうです。

 

お次はシンハライト

あまり市場に出回ることが無い、珍しい石だそうです。

1952年にスリランカで発見されたとのことで、スリランカ語の

SINHA シンハ(ライオン)から名前を付けられたみたいです。(国旗のライオン)

日本人のことをジャパニーズとよぶように、スリランカ仏教徒

シンハリースとよぶようで、ココからスリランカの歴史のお話が続きました…。

宝石がたくさん産出されるスリランカですが、内戦や宗教で大変みたいです。

さて、シンハライトを見ていきたいのですがとても珍しいとのことで

先生も手元に2つ+原石1つと…なんと僕まで石が回って来ませんでした。


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代わりに間違いやすい石を見せて下さいました。


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顕微鏡のライトの種類を変えて、外・内と見ています。

いっぱい見過ぎて、どの写真か忘れてしまいました…

コーネルピンかクリソベリルです。

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コーネルピンは、屈折率の範囲がかなり近いので間違えない様に注意。

内包物も液膜です。…本物を見てないので、違いが分からない…

 

今日は、エクストラタイムが多かったです。

エメラルド。

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母岩の裏表に黄鉄鉱やら何やらが一緒になっているエメラルド。

透明度が高くて割れも少ない、綺麗な六角柱。

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色んな宝石が無造作に…高いのにそこに置いて、大丈夫!?

と、見てるこちらが心配になってしまいます。

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母岩付きのブラックオパールです。

母岩は石灰らしいです、後付けの偽物かと思いました。

撮っておけばよかったですが、合成オパールとボルダーオパールと…色々。

写真だけの紹介でしたが、オパールの処理で砂糖を浸潤させる処理があるそうです。

砂糖は熱で黒っぽくなりますから、砂糖を吸ったオパールが黒くなって

それをブラックオパールとする手口があるみたいです。

水に漬けてもなかなか砂糖は抜けないみたいです。

オパール好きの方は要注意。

 

最後は先生の宝物らしく、いつも無造作に放置されているのに胸ポケットから

袋入りで出てきました。

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真ん中の石です。

天然サファイアの原石で、黄紫黄とバイカラーになっています。

小指の先端位のサイズで、20年に1つ出るかという物らしいです。


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いつかペンダントにしてもらうと、嬉しそうにお話していました。
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 左側も石がたくさんです。

真ん中あたりがオパールで、右側は原石と研磨済みがごちゃ混ぜ。

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原石を海外から持ち込むのは難しいそうです。(関税の関係)

15年くらい前に日本に持ってきたみたいですが、

その時は表と裏でゴニョゴニョしたらしい…。

スリランカでは原石or研磨済みが、種類ごちゃ混ぜで袋詰めされて安価で

売られているみたいです。

袋の中もその辺に落ちている石や砂利に見えますが、研磨すると宝石質の物ばかり。

 

ちょっと危なそうなイメージのスリランカですが、

こんなにたくさん宝石が採れるなら一度は行ってみたいです。